2020年3月12日木曜日

さくらんぼとマメコバチ

栗田智仁のさくらんぼの話
こんにちは。栗田智仁です。

毎年、初夏になると美味しいさくらんぼが出回ります。
毎年、これだけの出荷量をキープするのは大変ですよね。
2018年度の収穫量は、1万8100トンでした。
以前は、ここまで安定した収穫量は見込めなかったようなんです。
その理由は、「マメコバチ」の激減です。
マメコバチは、さくらんぼの受粉をしてくれるハチです。
昭和30年代半ばごろから姿を消してしまい、思うように収穫できなくなってしまいました。
マメコバチは、かやぶき屋根に使われている「かや」や「よし」の茎の中に卵を産むので、その「かや」や「よし」が少なくなったことで、卵を産むことができずに激減したと考えられています。
その後、山形県の農家の方たちは、このマメコバチの繁殖をしてさくらんぼ畑に放し、受粉させるようにしたのです。

また、さくらんぼは雨にも弱い果実のため、雨除けのためにはハウス栽培に変更しました。

こうした努力によって、今の安定した収穫量を確保することができるようになりました。

さくらんぼが高価なのはなぜ?


さくらんぼは、ほかの果物と比べるとちょっと高いと感じたことはありませんか?
さくらんぼを出荷するまでには、多くの工程があります。
その工程の多くが、機械ではなく人の手作業によるものがほとんどです。
粒を大きくするための目欠き作業やマメコバチの養成、毛バタキを使っての受粉作業、摘果作業、葉摘み作業など多くの工程を経ておいしいさくらんぼになっていきます。

手間暇のかかるさくらんぼ栽培のため、価格も高くなってしまうは納得できますよね。
さくらんぼ農家の努力を知ることで、より美味しく食べることもできるでしょう。

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